SOPTEC東北から学んだこと
投稿日:2016.07.11
去る7月1日、2日と仙台で毎年開催されている『SOPTEC東北2016』に行ってまいりました。今回は二つのセミナーに絞ってお話を伺ってまいりましたので、以下にお知らせいたします。
初日は、印刷業界の業績の推移とPS版の出荷額を比較した興味深いグラフを見てビックリ。上記の写真を見てもらえばわかるように印刷業界の業績が下降しているのにPS版の出荷額が逆に伸びているという一見矛盾したデータには驚きです。主催者側では「印刷物の小ロット化が進んだ結果だ」と説明しておりましたが、これまでの30年の経験から「それだけではないのでは・・・」と疑問に感じ、私なりにグラフを分析してみました。
まず、2008年まで急激にPS版の出荷額が伸びているのは、カラー化に伴って活版印刷やタイプ印刷からオフセット印刷への転換が急速に進んだからと思われます。さらに、2009年以降、PS版が横ばいにも拘らず印刷業界の業績が急激に下降線をたどっているのは、製版部門においてデジタル化(イメージセッターやCTP)が進み、製版部門で大幅な付加価値減少が起きたことと、さらには、長引くデフレ経済の中でし烈な価格競争へと進展していったためと思われます。
二日目は、香川県のマルモ印刷さんの事例を聴いてまいりました。この会社は受注型から提案型に活路を見出された会社で、独自の企画商品の開発で好業績を上げている会社でした。
以上の事から、時代の変化や価格競争に巻き込まれることのない、自社の優位性を保てる強みの堅持が最重要であることを再認識いたしました。
天候不順が続く毎日ですが、健康に留意して今月も宜しくお願い致します。